2050年カーボンニュートラルに向けて、理想の電源構成から分散型エネルギーについて

はじめに

昨年、菅政権の発足に伴い、成長戦略に向けて、成長戦略を柱に佳勢と環境の好循環を掲げて、
グリーン社会の実現に最大限注力していくことが発表されました。

世界では、2050年へのカーボンニュートラルに向けて脱炭素社会の実現を目指して進んでいます。

参考:第二百三回国会における菅内閣総理大臣所信表明演説

温暖化への対応は経済成長の制約ではなく、積極的に温暖化対策を行うことで、
今後の産業構造や経済社会の変革をもたらし、大きな成長につながるといっても過言ではないのでしょうか。

今回は、今後の2050年カーボンニュートラルに向けて、理想の電源構成から分散型エネルギーについて考えていきます。

理想の電源構成について

2020年12月、資源エネルギー庁の有識記者会議において、エネルギー基本計画の柱になる電源構成について、
発電電力量に占める割合を「再エネ:約50~60%」「原子力と化石燃料による火力+CCUSの合計:約30~40%」
「水素・アンモニアによる火力:約10%」という案が提案されています。
以後もこれらを参考値として現在も議論が進んでいます。

※CCUSは、CO2を回収・貯留し、活用する技術。古い油田にCO2を注入して、
石油を圧出すると同時にCO2を地中に埋めるなど、海外ではすでにビジネス化されている。

また、原発についても東日本大震災後、27基の再稼働や運転開始を申請してきていますが、
実現は9基となっており、経済省は、ほぼすべてが稼働しなければ達成できないと見込んでいます。

ちなみに大震災後の原発再稼働のために求められた安全対策費用は電力各社の合計で
少なくとも5兆円規模に及ぶ、安全審査の目途が立っていない原発は10基あり、
審査通過へさらに対策費の積み増しに迫られている可能性もあります。

脱炭素電源、6割視野に 原発は30年度2割維持~実現へ国の主導不可避~
経済産業省は2030年度の実現を目指す新たな電源構成の比率について、原子力や再生可能エネルギーなど発電時に二酸化炭素を排出しない脱炭素電源を6割を視野に引き上げる方針だ。現状では44%だが、原子力は2割程度を維持し、再生エネを3割台後半に高める。

日本経済新聞 2021年5月13日

このように理想の電源構成に向けて、各分野での取り組みは非常に重要なものになっています。

そして、原発の現状からも分かる通り、2050年のカーボンニュートラルに向けた取り組みは
非常にシビアな状況となっているといえるのではないでしょうか。

分散型エネルギー社会の実現に向けて

近年再生可能エネルギー導入に向けて「分散型電源」が活用されていくようになっています。

「分散型電源」とは、需要家エリアに隣接して分散配置される小規模な発電設備全般の総称です。
現在の電力需給システムの主流である電力会社による大規模集中設備に対する相対的な概念です。

もちろん中小規模の発電設備から、太陽光や風力、燃料電池などの規模の小さい低出力の発電装置まで、
各種の多様な電源が含まれています。

東日本大震災に伴う電力需給のひっ迫を契機に、従来の省エネの強化だけではなく、
電力の需給バランスを意識したエネルギーの管理を行うことの重要性が強く認識されました。

その中で、もちろん近年注目を集めているのは、再生可能エネルギーを利用した整備です。
エネルギー資源が枯渇せず、永続的に利用することが可能であり、CO2の削減しないため、
環境への負担が小さいクリーンなエネルギーで企業にとってもESG投資先の対象になるため
今後積極的に活用していきたいものになっております。

【分散型電源のメリット】

  • 需要家エリアに隣接して発電することができるため、送電ロスが少なく、大規模な送電設備も不要。
  • 需要家自身が電力供給に参画することができ、個人や公共産業用などの様々な規模の柔軟に対応可能。
  • 災害時に非常用電源として利用できる。

今後、こういった分散型エネルギーの活用が脱炭素社会実現に向けて重要度が増してきております。

私たちの身近でも近年、オンサイト発電、オンサイトPPA、自己託送、コーポレートPPAなど近年増えてきているのも
こういった背景が大きく影響しているといえます。

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CO2排出量削減の切り札!太陽光発電についてご紹介します。

実現に向けた官民の協業

2019年11月から2021年3月までの間に計4回の分散型エネルギーのプラットフォームのディスカッションが行われており、
ここで分散型エネルギーモデルを普及させるにあたっての課題や解決に向けた取り組み案が協議されました。

会議内容の一例

【環境価値の認証手続き・トラッキング方法】

・問題意識・課題
証書などの認証を受けるために必要な手続きの負担が大きく、また各認証の有効期限にも違いがあり、活用しにくい一因となっている。
再エネ由来の証書、再エネ電力メニューなどが複数存在し、それぞれのトラッキングの方法や活用の仕方が異なるため、複雑である。

・課題解決に向けた取り組み案
電子化などにより、証書などの認証を受けるために必要な手続を簡易化する。
トラッキング情報を取得するための方法を整備し、環境価値を利用する者の利便性を向上する。

分散型エネルギープラットフォーム 結果報告 令和2年3月19日 分散型エネルギープラットフォーム 事務局

このように官民が連携して、需給一体型の再エネ活用モデルに取り組む上での課題分析を的確に行うと共に、
分散型エネルギーに関係するプレイヤーが共生していく環境が増えてきています。

分散型エネルギーの実現に向けては、多数のプレイヤーの協業が必要になっています。

今後の課題としても更に家庭、企業、地域、政府が一体となっていく必要あるようです。

まとめ

分散型エネルギーの実現に向けての企業としての取り組みとしては、様々な取り組みが存在しております。
具体的に、オンサイト発電、オンサイトPPA、自己託送、コーポレートPPAなど取り組まれている企業も増えてきています。

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また、Amazonにおいては、日本のデータセンタ―向けに再生可能エネルギーの調達を目的とした
発電所の新設を検討しているようです。

ある国内大手商社においては、政府が2020年11月に公募を始めた秋田県沖の
洋上風力発電プロジェクトに応募する方針を掲げていたりもしています。

Amazon、再生エネ調達へ日本に発電所 商社などと協議
米アマゾン・ドット・コムが、日本のデータセンター向けに再生可能エネルギーの調達を目的とした発電所の新設を検討していることが分かった。商社や電力会社と協議しており実現すれば国内初の同社専用発電所となる。データセンターは電力消費が多く脱炭素が課題だ。日本は再生エネ電源の整備で出遅れたが、大量のエネルギーを使う巨大IT(情報技術)企業の取り組みが普及を後押しする。

2021年5月13日 日本経済新聞社

このことからもやはり2050年にカーボンニュートラルに向けて、
企業が果たす役割は大きいものになっていくのではないのでしょうか。

そして、社会全体での協業なくして、カーボンニュートラルの達成は不可能だともいえるでしょう。

弊社ホールエナジーでは、カーボンニュートラルへ向けた取り組みの支援として、
再エネ電力調達をリバースオークション形式で行っております。
また、アライアンス企業との協業により、生のグリーン電力調達のコンサルティングを組み合わせる事で、
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