電気料金高騰の一因!「燃料費調整制度」とは?

2022.01.14
電力卸売市場電力業界制度

 

最近、電気料金の値上がりのニュースが非常に多くなっています。

当社のコラムでも、2021年10月に今冬の電力市場高騰の懸念について投稿している通り(今年の冬は大丈夫?LNG高騰による電力需給の現状)、燃料価格の高騰や、寒波による電力需要の増加電力などといわれることが多いですが、実際に私たちの電気料金の支払いの中で、何がどのように値上がりしている人は少ないのではないでしょうか。

今回は、電気料金高騰の一因である、燃料費調整制度について詳しく見ていきたいと思います。

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燃料費調整制度とは?

燃料費調整制度とは、火力発電に用いる燃料(原油・液化天然ガス・石炭)の価格変動を毎月の電気料金に反映させる仕組みのことです。

日本は発電に必要な燃料のほとんどを輸入でまかなっています。

その為、世界の経済状況や、為替レートの変動などが燃料価格に大きく影響します。

このような事業者の効率化努力の及ばない燃料価格への影響を外部化することにより、事業者の経営環境の安定を図る目的で導入された制度になります。

燃料費調整額とは?

燃料費調整制度では「基準燃料価格」と「平均燃料価格」の差分を基に「燃料調整単価」が算出され、その月の電力使用量に掛け合わせることで「燃料費調整額」として各需要家の電気料金反映させます

それでは東京電力エナジーパートナーを例にそれぞれ詳しく説明していきます。

基準燃料価格

料金設定の基準となる燃料価格のことを言い、平成24年1月~3月の貿易統計価格を基に設定されています。

 平均燃料価格

原油・LNG・石炭それぞれの3カ月の貿易統計価格の実績を基に算出されます。

3つの原料は熱量や数量単位が異なり、また実際に火力発電所などで使われる量も調達状況などで異なります。そのため、計算ではそれらを考慮した係数を3つα、β、γ(原油換算率×燃料種別々熱量構成比)として計算します。

これら2つの差分から調整単価が算出され、

基準燃料価格より平均燃料価格が安い場合には、マイナス
基準燃料価格より平均燃料価格が高い場合には、プラス

という形で各需要家の電気料金に反映される仕組みになります。

ちなみに、実際にこの燃料価格の差分は2カ月後の電気料金に燃料調整単価として反映されることとなるため実際に電気料金の請求書を見る際には、
3~5カ月前の燃料価格の影響を受けているという認識をもっておくとよいでしょう。

現在の燃料調整額

それでは、現在の燃料調整単価の推移はどうなっているのでしょうか。

下の図が2020年2月から2021年12月までの各エリアの燃料調整単価の推移です。

2020年の6月頃には全エリアともにマイナスとなり、徐々にマイナス幅が大きくなっていたものの、2021年に入ると徐々に値上がりしていき、2021年12月時点では、ほとんどのエリアでプラス調整となっていしまっています。

仮に東京電力管内で月間100000kwhの電力を使用している需要家の場合

2020年12月 100,000kwh×-1.05円/kwh=-105,000円
2021年12月 100,000kwh×-4.48円/kwh=-448,000円

となり同じ電力使用量にも関わらず、燃料調整単価の高騰により、約34万円も多くの電気料金を支払うこととなっていたのです。

この燃料調整単価は燃料価格の取引状況から今後も高騰傾向が続くことが予想され、
需要家にとっては更なる値上がりとなり、苦しい状況が続いていくこととなりそうです。

まとめ

今回は燃料費調整制度について見ていきました。

燃料調整単価は、ほとんどの小売り電気事業者が、各エリアの旧一般電気事業者と同じ単価を採用しており、電力会社毎の違いがなく、見直しの余地がないと言っても過言ではありません。

燃料調整単価が値上がりしている今、電力を使う需要家としてできることは、適切な知識をもって電力会社の選定を行うことになるのではないでしょうか。

しかしながら、現在小売り電気事業者は全国に700社以上存在し、適切な電力会社の選定を行うのも非常に困難ことも事実です。

弊社、ホールエナジーでは、電力全面自由化元年からの知見を活かしコスト削減を実現するための電力オークションはもちろん再エネ導入の実現に向けて、柔軟に対応することが可能です。

もちろん、お客様の状況に合わせて取り組みも多種多様ではございますのでまずはお気軽にお問い合わせ頂ければ幸いです。

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参考資料

※1:燃料費調整制度とは(高圧・特別高圧)│法人のお客さま│東京電力エナジーパートナー
※2:燃料費調整制度について|電気料金について|資源エネルギー庁
※3:燃料費調整単価の推移|新電力ネット