世界で注目が集まっている「ボランタリークレジット」とは?

2022.06.03
ESGカーボンニュートラル再エネ調達環境価値用語解説非化石証書

電気料金の高騰や電力事業者の撤退・強制解約など芳しくない状況が見られています。
そんな中でも2050年のカーボンニュートラル実現に向けて動き出している各企業様はどのような動きをしているのでしょうか。

今回はホールエナジーで取り扱いをしている【非化石証書】とは別の【ボランタリークレジット】について触れてみたいと思います。

(本コラムは、2022年6月3日にリライトしています。)

 

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ボランタリークレジットとは?

国内で活用されている主な証書は「非化石証書」「Jクレジット」「グリーン電力証書」の3種類があります。様々あるクレジット(環境価値)中で、ボランタリークレジットとは何なのか?

ボランタリークレジットとは、日本ではまだあまり馴染みが少ないですが、世界で広く使用されているクレジットす。
政府が主導しているクレジットとは違い、NGOや企業、団体、個人などの民間が主導となったプロジェクトから発行されるクレジットであり、温室効果ガス(GHG)の削減または吸収量として扱うことができることから近年注目を浴びています。

ボランタリークレジットのメリット

様々なクレジットがある中でボランタリークレジットを使用することはどんなメリットが生まれるのか探ってみましょう。

法的拘束力がない

前述の通り、NGOや民間が主導の為、法的拘束力がないため、自由が効きやすいというメリットがあります。

政策的な制約がなく、使い勝手が良いため、GHG排出量削減の取り組みの上でどうしても削減できない部分(残余排出量)を相殺するために、このような手法を利用している企業が多いです。

創出方法が多岐

また、規定された創出方法が多岐に渡るため創出がしやすいというメリットもありましたが、
近年、クレジットの追加性という側面からその基準が見直されつつあるという背景があります。

ボランタリークレジットの種類

クレジットには様々な分類で分けることができます。
例えばホールエナジーで取り扱いをしている【非化石証書】は政府が主導している国内制度に分類されます。同様に取り扱われているのかJクレジットなどが分類されます。
※Jクレジットとは?

 

それではここからは、実際に活用されているボランタリークレジットについて、
「Verified Carbon Standard(VCS)」と「Gold Standard(GS)」の2つを見ていこうと思います。

Verified Carbon Standard(VCS)

現在、世界で最も取引量が多いのは、Verified Carbon Standard(VSC)です。
VCSとは、温室効果ガス排出量を削減するプロジェクトにクレジットを発行するためのカーボンクレジットメカニズムです。

出典:みずほ情報総研株式会社 国内外におけるクレジット活用拡大動向について

VCSは国際的なカーボンオフセット基準管理団体米Verraによって開発・管理されており、世界中の様々なプロジェクトが認証を受けています。

最大の特徴はその創出方法で、現在認められているもので、
「エネルギー」「工業プロセス」「建設」「輸送」「廃棄物」「工業」「農業」「森林」「草地」「湿地」「家畜」「家畜と糞尿」の11種類に加え、独自の方法論での環境価値の創出が運営団体に提案ができるという点です。

認証を受けたプロジェクトにはVCS事務局からクレジットが発行され、
発行されたクレジットはVCS Program Registryで管理されます。

VCSを活用してる企業

・Volkswagen

2050年までのカーボンニュートラル達成を公表しています。
残余排出量について、VCSで創出されたインドネシアの森林由来のクレジットを活用しています。

・Occidental Petroleum

石油の抽出や燃焼を含むライフサイクル全体から予想される温室効果ガス排出量をVCSでオフセットし、
「Carbon-Neutral Oil」として需要家に供給を開始しました。

Gold Standard(GS)

Gold Standard(GS)は、プロジェクトの「質」の高さに関する評価基準です。
持続可能な開発に貢献することを支援しており、買い手に対してはその「質」を保証しています。
そのため、プロジェクトのスコープ(事業領域)が限定されており、これが一方で普及がしきっていない要因になります。

GSの認証はGS事務局が認定した機関が行うのではないですが、クレジットの発行はGS事務局が行います。
また、GSにより発行されたクレジットはwebサイト等での管理はされておらず、現在レジストリを開発中とのことです。

GSを活用してる企業

・東京放送(TBS)

2007年、GS認証を受けたニュージーランドの風力発電プロジェクトから生成されたクレジットを購入しました。
同社は2007年から放送センターでの電力をグリーン電力で賄い始めている他、SDGsの達成も支援しています。

・OKIグループ

ライフサイクルCO2排出量を2030年までに40%削減、2050年までには2050年度80%削減(どちらも2013年度比)を目指しています。
2009年、ケニヤにおける高効率調理かまどプロジェクトから生成され、GS認証を受けたクレジットを購入しました。

非化石証書とは

ここでホールエナジーで取り扱いをしている【非化石証書】について少しふれて見ようと思います。
※非化石証書についてもっと詳しく

非化石証書とは上記で触れたJクレジットと同様に政府が主導としている国内制度であり、2018年5月非化石価値を証書化して売買できる非化石価値取引市場が創設されました。
また、2021年11月からは非化石証書の需要家による直接購入と、最低価格の見直しが行われました。

非化石証書のメリット

国内で発行している再エネクレジットはグリーン電力証書・Jクレジット・非化石証書の3種類があり、非化石証書の発行数は多く、昨年の価格見直しによって安価にしいれる(0.3円/kWh)ことが可能です。

また、国際イニシアチブである「RE100」の基準に適合しており、電力会社の再エネメニューとクレジットによる再エネ化と差異はごぜいません。

非化石証書購入代行サービスについて

ホールエナジーでは2021年11月の直接購入が解禁になった時から非化石価値取引会員になり、同年12月から証書の購入代行サービスしております。

直性購入が可能になったとは言え、会員登録や購入までの手続きまでの流れは舗装されておらず簡単とは簡単とは言いづらいのが現実です。
弊社では手続きの購入代行サービスを行い、かつカーボンオフに向けたご相談に乗らせていただきます。
詳しくお話をお伺いしたい方は資料ダウンロード・お問い合わせボタンからご相談ください。

まとめ

昨年の菅首相からのカーボンニュートラルの声明があり、企業の脱炭素への対応は急を要する状態です。
その上、炭素税の導入を考えると、多少コストをかけてもこのようなクレジットを導入することが結果的にコスト削減に繋がる時代は遠くないのかもしれまん。

これらのクレジットは、非化石証書等と異なり小売電気事業者でなくても購入が可能です。
ですが、購入するクレジットが、たとえばRE100やGRESB等に対応しているのかという部分はしっかりと見極める必要があります。

どのような対応をすべきなのか、どのようなクレジットを購入すれば良いのかお悩みになられましたらホールエナジーにお気軽にご相談ください。

非化石証書購入代行サービス】並びに【コーポレートPPA】などのご相談にも乗らせていただきます。

メールマガジンで再エネや電力に関するお役立ち情報を配信しています

参考資料

国内外におけるクレジット活用拡大動向について みずほ情報総研株式会社 2021年3月23日
VERIFIED CARBON STANDARD – VCS PROJECT VALIDATION AND VERIFICATION Control Union
Verra Registry
VER(Verified Emission Reduction)認証機関・方法の概要 環境省
サステナビリティ TBSホールディングス