非化石証書とは?仕組みや価格、トラッキングについてわかりやすくまとめました!

2022.04.27
ESGSDGsカーボンニュートラル再エネ調達環境価値電力業界制度非化石証書

世界的なカーボンニュートラルの動きが活発化していく中、
日本でも2050年カーボンニュートラル達成に向け様々な施策が施されていきました。

その施策のひとつとして、昨年11月から非化石証書の需要家による直接購入と、
最低価格の見直しが行われました。

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本記事では、そもそも非化石証書とはどういった制度なのか、
購入することによってどういったメリットがあるのかを徹底解説していきます。

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非化石証書とは

実質再エネについて

火力等で発電された電気は、物理的な電気の価値だけを持っています。
一方で、太陽光や風力によって発電された再エネは、物理的な電気の価値と環境価値を持っています。

この再エネの電気としての価値と環境価値とを切り分け、環境価値のみを取引できるようにしたのが、
非化石証書やJ-クレジットといった再エネクレジットです。

他クレジットとの比較

非化石証書とは、前項で説明した再エネクレジットの一種です。

現在日本国内で発行している再エネクレジットは非化石証書を含め3種類ありますが、
価格、供給量のどれを取っても非化石証書が優位である、というのが現状です。

元々価格についてはここまで安価ではなく、購入も小売電気事業者のみと限定されていましたが、
2021年11月の制度変更により、最低価格が0.3円/kWh、かつ需要家による直接購入が可能になりました。(FIT非化石証書のみ)

非化石証書の制度とは

非化石証書制度について、制度の運営は「資源エネルギー庁」が行っていますが、
取引は「卸電力取引所(JEPX)」を介して行われます。

また、その証書がどこの発電所で発電された分なのかというトラッキング情報を付与する「BIPROGY」や、
売りに出る前の非化石証書をストックしたり、再エネ賦課金を管理する「電力広域的運営推進機関(OCCTO)」など、
非常に多くの組織が非化石証書制度には関わっております。

以下では、相関関係を分かりやすく魚市場に例えてご説明致します。
(少し荒い例えですが、分かりやすさを重視するためご容赦ください)
黒い矢印が再エネ価値の流れを示しています。

①FIT発電事業者:再エネを発電し、世の中に生み出す
(イメージ:魚)

②送配電事業者:発電された電気+環境価値を一旦買い取る
(イメージ:漁師)

電力広域的運営推進機関(OCCTO):再エネ賦課金、非化石価値を管理
(イメージ:市場に売りに出る魚をストック)
※元々は一般社団法人低炭素投資促進機構(GIO)が行っていましたが、2022年4月からOCCTOが行うようになりました

④JEPX:非化石証書や電気の取引市場の運営
(イメージ:魚市場)

BIPROGY(旧日本ユニシス):エネ庁から依頼を受け、トラッキング情報を付与
(イメージ:魚の産地を証明)

⑥経済産業省資源エネルギー庁:非化石価値取引の制度を決める
(イメージ:市場の運営方針等を決める)

以上の様なイメージで、取引制度の運営が行われています。
特に重要なのが③OCCTOで、再エネ賦課金の管理や再エネ普及の促進を行います。

非化石証書の販売量が増え、OCCTOに入る資金が増えると、
再エネ賦課金の負担額の低減や、再エネの更なる普及の一助となることができます。

まれに、クレジットや証書による実質再エネ化は、環境価値をお金で買っているだけとご意見を頂くことがありますが、
実際は国民負担の軽減や、再エネ普及の手助けに繋がると期待されているのです。

他の再エネ調達手段との比較

こういったクレジットによる再エネ化は、電力会社の再エネメニューやコーポレートPPAと比較して
環境価値が下がるのではないか?といった印象を受ける方もいらっしゃるのではないかと思います。

本項では、他の調達方法と比べた時にどのような違いがあるのか解説していきます。

電力会社の再エネメニューとの比較

結論、ほとんどの再エネメニューと、クレジットによる再エネ化に違いはありません。

電力会社ごとに、たとえば「カーボンフリーメニュー」や「RE100メニュー」といった再エネメニューがありますが、
基本的にはどれも電源自体は通常のメニューと変わらず、
それに電力会社が独自で調達したクレジットを充てることで再エネ電気と謳っています。

非化石証書の直接購入も、国際イニシアチブである「RE100」の基準に適合しております。
それを見ても、電力会社の再エネメニューとクレジットによる再エネ化に特に差異がないことがお分かり頂けると思います。

自家消費型太陽光発電やコーポレートPPA等との比較

つぎに、自家消費やコーポレートPPAとの違いについてご紹介します。
大きな違いは「追加性」「導入難易度」の2点です。

「追加性」の観点でいくと、クレジットによる再エネ化はその追加性は認められておりません。
特に海外の企業では、追加性がないため評価が下がる、という場合も中にはあります。

追加性とは「世の中に新しい再エネを創出したか?」という観点です。
非化石価値等は、あくまでも今世の中にある再エネ価値を使いますが、
コーポレートPPA等は、「新しく世の中に再エネを生み出した」という見方をされます。

「導入難易度」の観点では、クレジットによる再エネ化は、比較的難易度が低く、取り組みが容易です。

やはり太陽光発電所を新たに建設するとなるとコストもかかりますし、
契約期間も20年前後と長期となり、取り組みへの難易度は格段に上がってしまいます。

そのため、まずはクレジットによる再エネ化を進め、
長期的なプランでPPAを検討する、ということをおすすめしております。

まとめ

現在、世界の流れはカーボンニュートラルの方向へ確実に向かっており、
国内でも、電気料金の異常な高騰を受け、化石燃料に頼るのではなく、
太陽光や風力といった自然エネルギーの使用を推進しようという流れが非常に強まっています。

そんな中、非化石証書の制度改正は大変喜ばしいものでした。

  • 安価で
  • 比較的手軽に
  • 価値を大きく損なうことなく

自社の使用電力を再エネ化することができます。
また、CO2排出量を削減することもできます。

弊社ホールエナジーでは、こういった再エネ市場の最新の情報のご提供を行っています。
また、2021年11月の直接購入が解禁になった時から非化石価値取引会員になり、同年12月から証書の購入代行サービスを開始しました。
すでに申込受付は、4000万kWhを突破し、お客様の使用電力の実質再エネ化、および17000トン以上のCO2排出量削減を見込んでおります。

再エネに関するお困りごとがある際や、非化石証書の購入をご希望の方は、
是非お気軽にお問い合わせ下さい。

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参考資料

非化石価値取引について 2022年2月17日 資源エネルギー庁
再エネ関連業務の実施に向けた対応について 2021年4月27日 電力広域的運営推進機関