注目度アップ!2022年度の初回非化石証書入札の結果は?

2022.09.06
カーボンニュートラル再エネ調達環境価値電力業界制度非化石証書

2021年11月から需要家、仲介事業者もFIT非化石証書を購入することができるようになりました。
しかし「2021年度取引は様子見」という企業様も多かったのではないでしょうか。

今回は、2022年8月に行われた2022年度初回入札の結果と、今後の見通しについて記事を書いていきます。

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取引量が増加

今回は、売入札約260億kWhに対して、約32億kWhの約定となりました。
全体の約12%です。12%と聞くと、まだまだ少ないような気もしますが、2021年度取引と比べると、大幅に伸びています。2021年度取引の最終回である2022年5月は、約21億kWhでした。
それから比べると、約150%の伸び率です。徐々に注目度が高まっていると言えるのではないでしょうか。

JEPX:2022年度 非化石価値取引市場 取引結果

なぜ伸びたのか

伸びた理由としては、2つ考えられます。

    2021年度様子見だった需要家が購入した

需要家・仲介事業者が非化石証書を購入できる制度は2年目に入りました。
非化石証書に関する情報や導入実績を見る機会が増え、安心して購入に踏み切る需要家が増えたのだと思われます。

②電力会社の新規受付停止

今は、各電力会社が新規受け入れを停止しています。また、再メニューで契約していたのに契約満了を告げられた、というケースもあります。需要家は、「再エネ化を進めることができない」「再エネ化を進めていたにも関わらず、取り組みがストップしてしまう」という事態となりました。

せっかく進めてきた再エネ化への取り組みを止めるわけにはいきません。
そこで、電力契約とは別で非化石証書を購入するという選択肢を取られる需要家が増えたのだと思われます。

活用方法

活用方法は、各機関への報告やPRです。

上図の黄色マーカー部分

ゼロエミ価値を温対法へ、環境表示価値をRE100等の国際イニシアティブへ活用することが可能となっています。まずは、足元の取り組みとして、非化石証書から始める需要家が増えてきています。低価格であることや、スピード感を持って購入できるところも、非化石証書の魅力の一つです。

弊社でもこれまで非化石証書の購入代行を通じ、お客様の支援を行ってまいりました。

大和ハウスリート投資法人様の脱炭素を支援

東急建設株式会社の実質再エネ化を支援

購入代金はどこへ?

ところで、たまに「非化石証書は、環境価値をお金で解決しているだけではないですか?」というご質問を頂きます。

実は非化石証書の購入は、再エネの普及に寄与していると言われています。
資源エネルギー庁様の資料にもありますが、FIT非化石証書の売上は、再エネ賦課金の低減に資すると言われています。これをかみ砕くと、FIT非化石証書の売上は、再エネ賦課金と同じ財布に入るということです。

資源エネルギー庁:需要家による再エネ活用推進の
ための環境整備

再エネ賦課金は、再エネ導入を支えているお金です。つまり、FIT非化石証書の購入を通じて、再エネ導入に貢献しているともいえるのです。

今後の見通し

ウェビナー等で、「今後、非化石証書の価格は上がると思いますか?」という質問を頂きます。
これについては、ほぼ間違いなく価格は上昇すると予想されます。そもそも上がる要素が多いです。
炭素税の導入、2030年にカーボンオフの目標を掲げている企業が多い等、買う人が増えるのは間違いありません。

非化石証書は需要とバランスで価格が決まります。買う人が増えれば当然価格も上昇していきます。
具体的にいつから上がるのかまで明言することは難しいですが、炭素税の導入は、一つのポイントとなり、2025年という区切りの年あたりで、取り組みを加速する企業は増えるでしょう。

下限については以下の考え方です。
「補正項がマイナスの場合は、算定期間のエリアプライムプレイスの単純平均値が2019年度~2021年度で最も安い期間の平均値を下回った場合にのみ適用し、補正項を反映した最終保障料金単価については、標準メニューの従量単価を下限とする。」

いつから取り組んでいたのかという視点

このお話をすると次にこのようなお言葉を頂きます。

「価格が上昇することが分かっているなら、今から非化石証書を購入する必要はないのではありませんか?」と。

しかし、そうではありません。2030年の目標があるから、2030年から達成できればいいのかというと、そうではなく、「いつから取り組んでいたのか」ということが極めて重要です。今は、そこまで言われていませんが、おそらく2030年が近づいてくると、「いつから取り組んでいたのか」ということが注目されるはずです。
2022年から脱炭素に取り組んでいた企業と、2029年から取り組みはじめた企業に差があるのは、当然のことですよね。

また、早めから取り組んでおくことで明らかに再エネへの知識がたまります。
特に再エネ関連は、情報のアップデートが激しく、インプットすることが多いです。
そのような観点からも非化石証書の購入等を通じて、再エネに触れておくことは大きな意味を持ちます。

長期に環境価値を確保するには

一方で、今後価格が上昇するだけでなく、環境価値を入手することさえも難しくなることも考えられます。その時の備えとしては、やはりコーポレートPPAがおすすめです。

長期(15~20年)安定的に、自社専用の環境価値を手にすることができます。市場での取引は、外部環境に大きく左右されますが、コーポレートPPAでは、その心配がありません。

短期的には、非化石証書の購入を行い、情報収集をしながら、中長期的にコーポレートPPAに取り組んでいくことが理想的ではないでしょうか。

 → CPPAについて詳しく知りたい方はこちら 

まとめ

本日は、8月31日に終わったばかりの非化石証書取引結果について、記事を書いてきました。弊社にお問い合わせを頂くことも増えており、非化石証書への関心の高さを感じているところです。

弊社ホールエナジーでは、2021年11月の直接購入が解禁になった時から非化石価値取引会員になり、同年12月から非化石証書の購入代行サービスを開始しました。
すでに申込受付は、4000万kWhを突破し、お客様の使用電力の実質再エネ化、および17000トン以上のCO2排出量オフセットを達成しております。

トラッキングの個別申請等も行っており、環境価値のグループ内消費等のご支援も行っております。
もちろん、これに限らず再エネに関して、幅広くご支援させて頂くことが可能です。

再エネに関する困りごとがある際や、非化石証書の購入をご希望の方は、是非お気軽にお問い合わせ下さい。

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参考資料
非化石価値取引市場取引結果 日本卸電力取引所(JEPX)
需要家による再エネ活用推進のための環境整備 資源エネルギー庁 2021年10月20日
固定価格買取制度とは なっとく!再生可能エネルギー 資源エネルギー庁